YIA受賞者・報告記

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2022年度 (第32回日本心血管画像動態学会) 受賞者

氏名
富澤 信夫
所属
順天堂大学医学部 放射線診断学講座
発表学会名
第108回北米放射線学会(RSNA)
会期
2022年11月27日~12月1日
演題名
Coronary Flow Vorticity to Predict Functional Coronary Stenosis Progression in Patients with Diabetes Mellitus
発表形式
口演

学会参加報告記

 この度、2022年11月27日から12月1日にかけて米国シカゴで開催されました北米放射線学会(RSNA)に参加しました。RSNAは全世界から2万人程度が参加する放射線科領域では世界最大の学会です。COVID-19が流行してからはvirtual参加をしておりましたが、海外渡航の規制が緩和されつつあるため、本年は現地参加することにいたしました。
 海外に行きやすくなったとはいえ、日本国内ではCOVID-19に対する制限が残っているためか、会場での日本人の参加者は少数でした。日本では現在も屋内・屋外を問わずマスク着用率が高い状況ですが、街中や会場内でのマスク着用率は1%程度であり、日本国内とは大きな違いがあることを実感しました。マスク着用を促される場面はなく、世の中全体がパンデミック前の状況に戻っています。
 今回の学会では最近臨床使用が可能になったphoton counting CTに関する発表が特別にfeatureされていたのが印象的です。従来のenergy integrating detector CTと比較して空間分解能が高いことを活かした発表が複数あり、心臓領域では石灰化やステント症例における診断能改善が期待されます。また、企業ブースではFFR-CT関連のソフトウェアを提供する会社が複数あり、冠動脈データを用いた機能的解析がより一層身近になっていることを実感しました。
 最後に、今回の学会発表に際しまして、助成をいただけましたことを感謝申し上げます。引き続き、日本心血管画像動態学会に貢献できるよう精進してまいります。

  • 会場の様子。マスクを着用している参加者はほぼ皆無であった。