理事長挨拶

2014年1月から日本心血管画像動態学会の理事長を拝命しております和歌山県立医科大学循環器内科の赤阪です。本学会は、日本心血管内イメージング研究会(8回開催)と日本冠内圧研究会(3回開催)とが発展的に統合され、2000年に山口 徹先生(名誉理事長・前虎の門病院院長・東邦大学医学部前教授)の理事長もとで第12回日本心血管画像動態学会(吉田 清・川崎医科大学前教授が会長)として新たに発足しました。それまで日本心血管内イメージング研究会では冠動脈内超音波(IVUS)を中心に、日本冠内圧研究会では冠内圧測定による冠血行動態評価に関して循環器内科医によって議論されてきました。近年の冠動脈CTやMRIなどの非侵襲的診断法の急速な発展にともない、日本心血管画像動態学会では、2000年に発足当時に放射線科医の積極的な参画を呼びかけ、2003年からの日本心臓血管放射線研究会との同時開催開始以来、循環器内科医と放射線科医の活発な交流のもとに様々な心血管画像・機能診断の検討が行われています。これまで、山口徹・吉田清・栗林幸夫(前慶応大学医学部放射線科教授)が理事長を務められ、時代の要請とともに本学会は大きく発展してまいりました。諸先輩の先生方の御努力により発展してきている本会の理事長を拝命し、大変光栄に存じるとともに責任の大きさを痛感いたしております。

心血管画像および機能診断の進歩は目覚ましく、非侵襲的画像診断法としてMSCT・MRI・核医学・心血管エコーが、侵襲的画像診断法としてIVUS・IB-IVUS・VH-IVUS・OCT・冠動脈内視鏡・心腔内エコーなどが日常臨床で用いられ、年内には近赤外線を用いたNear infrared scopyが新たに認可される予定です。MRIや核医学・心血管エコーは画像診断と同時に心筋性状評価や心血管機能評価に用いられ、圧ワイヤーによるFFR・iFRや心エコードプラ−によるCFRとともに冠血流動態評価法として日常臨床に汎用されてきております。また、コンピューター技術の進歩により、これらの特徴ある多様な評価法を組み合わせたマルチモダリティイメージングや3次元4次元表示などにより、虚血性心疾患や心筋疾患などの様々な心臓血管疾患の病態解明に応用され、さらなる発展が期待されております。冠動脈領域では、脆弱プラーク(vulnerable plaque)の検出や治療効果判定、DESの治癒評価や石灰化病変の画像診断に加えて、FFR・iFRなどの血行動態指標によるPCIの適応判定と予後評価、冠動脈CT画像やOCTからのFFRの推定やIMRなどの冠微笑血管抵抗推定などの冠機能評価も注目されております。また、AmplatzerやTVARなど先天性心疾患や大動脈狭窄をはじめとするさまざまなstructural heart diseaseに対するカテーテルインターベンションの発展に伴い、今後ますます心血管画像・動態評価の重要性が増すものと思われます。

本学会の目的は、心血管の画像・動態の診断・評価に関する研究を推進し、その結果として心血管病学の進歩・心血管疾患患者の予後・機能改善に寄与することであります。循環器内科医と放射線科医がハートチームとして同じ土俵で研究発表を行うユニークな学会であり、両者が協力して知識の交流を深め、診断・治療の問題点を共有し解決法を模索することで、様々な心血管疾患の病態解明のみならず、治療や予後改善、さらには予防にまで寄与できるものと期待しております。これまでの理事長方が築かれた実績をさらに発展し、本学会による多施設前向き共同研究などの基盤を充実できれば幸いであると思っております。会員の皆様の御協力・御指導・御支援をよろしくお願い申しあげます。

日本心血管画像動態学会 理事長
赤阪 隆史

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